【第21回テキスト】オーストラリア・ニュージーランド

オーストラリア

 

オーストラリアの概要

オーストラリアの国土の広さはヨーロッパ全体の約7割(世界位)に匹敵し、南緯31度から43度に位置する。東端のニュー・サウス・ウェールズ州から西端の西オーストラリア州まで3000kmに渡りワイン産地が点在している。BYOの文化が浸透。

1788年、イギリス人のアーサー・フィリップ大佐によりシドニー周辺でぶどう栽培が始まった。1825年には「オーストラリアのワイン用ぶどうの父」と称されるジェームズ・バズビーによってニュー・サウス・ウェールズ州のハンター・ヴァレーに本格的なぶどう園が開設される。1840年代にはバロッサ・ヴァレードイツからやってきた人々がワイン造りを始める。そのため、クレア・ヴァレーイーデン・ヴァレーが屈指のリースリング産地となった。1877年、ヴィクトリア州でフィロキセラが発見。

 

オーストラリアのワイン法

1993年にG.I.(Geographical Indications)が導入され、GICが認定する権限を持ち現在では114のGIが認められている。産地、ヴィンテージ、ぶどう品種をラベルに表示する場合は85%以上そのぶどうを使用していなければならない。

オーストラリアのワインには酸化防止剤、保存料の表示が義務付けられその番号がラベルに記載される。

 200:ソルビン酸

 220:亜硫酸(二酸化硫黄) 

 300:アスコルビン酸(ビタミンC)

 

主要ぶどう品種

白ぶどう 黒ぶどう
シャルドネ(3位) シラーズ(1位)
ソーヴィニョン・ブラン カベルネ・ソーヴィニョン(2位)
セミヨン メルロ

 

オーストラリアのワイン産地

順位 栽培面積 生産量
1位 南オーストラリア州(50%) 南オーストラリア州(50%)
2位 ニュー・サウス・ウェールズ州 マレー・ダーリングとスワン・ヒル
3位 ヴィクトリア州 ニュー・サウス・ウェールズ州

 

オーストラリアの産地は最も大きな「州」、「地域(Zone)」から「地区(Region)」、「小地区(Sub Region)」に分かれる。

 

【西オーストラリア州(Western Australia)】

西オーストラリア州は国内生産量の2%ほどしかないが、品質は最高級。

▶ スワン・ディストリクト(Swan District)

地中海性気候で暑いが、フリーマントル・ドクターと呼ばれる海風により和

らげられている。シュナン・ブランが有名で、酒精強化ワインも造られる。

 

▶ マーガレット・リヴァー(Margaret River)

最西端の産地で、ジョン・グラッドストーンズ博士の研究でこの土地がボル

ドーに似ていると指摘し、サブリージョン化を提案。

 

【南オーストラリア州(South Australia)】

国内生産量の約50%を占め、フィロキセラの被害が未だに無い生産地。

▶ バロッサ・ヴァレー(Barossa Valley)

オーストラリアで最も古いシラーズが有名で、栽培面積の半分を占める。

 

▶ イーデン・ヴァレー(Eden Valley)

標高400~550と高く、冷涼。リースリングが有名。

 

▶ アデレード・ヒルズ(Adelaide Hills)

▶ クレア・ヴァレー(Clare Valley)

 リースリングが有名。

 

▶ マクラーレン・ヴェイル(McLaren Vale)

▶ クナワラ(Coonawarra)

海洋性気候で、カベルネ・ソーヴィニョンが有名。テラロッサ(赤い土壌)が有名。州の南東端に位置する。

 

▶ カンガルー・アイランド(Kangaroo Island)

 

【ヴィクトリア州(Victoria)】

▶ ヤラ・ヴァレー(Yarra Valley)

最高級ピノ・ノワールの銘醸地。

 

▶ モーニントン・ペニンシュラ(Mornington Peninsula)

▶ ジロング(Geelong)

▶ ゴールバーン・ヴァレー(Goulburn Valley)

▶ ヒースコート(Heathcote)

【タスマニア州(Tasmania)】

白ぶどうはシャルドネ、黒ぶどうはピノ・ノワールが有名。

 

 

ニュージーランド

 

ニュージーランドの概要

南緯35~45度に位置し、北島と南島に分かれる南北1600kmの細長い産地。気候は海洋性気候で「一日の中に四季がある」といわれるほど気温差がある。

1819年にニュージーランド北島のケリケリ(Kerikeri)に聖公神父サムエル・マースデンが苗木を植樹。実際にニュージーランドで最初にワインを造ったのは「オーストラリアのブドウ栽培の父」と呼ばれるジェームズ・バズビー

ソーヴィニョン・ブランが生産量の割を占め、輸出量の85%以上を占める。99%以上のワインがスクリューキャップを使用している。

ニュージーランドのワイン法はG.I.でルールは85%ルール。現在では18の生産地が認定されている。

 

 

主要ぶどう品種

白ぶどう 黒ぶどう
ソーヴィニョン・ブラン(1位) ピノ・ノワール(2位)
シャルドネ(3位) メルロ
ピノ・グリ シラー

※ソーヴィニョン・ブランはマールボロが最大産地

※ピノ・ノワールはマーティンボロ、セントラル・オタゴが主要産地

 

 

ニュージーランドのワイン産地

栽培面積順位 生産地
1位 マールボロ(Marlborough)
2位 ホークス・ベイ(Hawkes Bay)
3位 セントラル・オタゴ(Central Otago)

 

【北島】

▶ ノースランド(Northland)

ニュージーランドの最北端であり、ワイン用ぶどうが初めて植えられた土地。

 

▶ オークランド(Auckland)

クメウ(Kumeu)、マタカナ(Matakana)、ワイヘケ・アイランド

 (Waiheke Island)の3つのGIがある。

 

▶ ギズボーン(Gisborne)

ニュージーランド最東端の地。日照時間が最も長い産地のひとつで、ドイツのベッカー博士の下、ミュラー・トゥルガウが栽培された。

 

▶ ホークス・ベイ(Hawke’s Bay)

2番目に大きな産地ボルドータイプのワインが有名GIセントラル・ホークス・ベイがある。ギンブレッド・ヴランヴェル地区、ブリッジ・パ・ト ライアングル地区がある。

 

▶ ワイララパ(Wairarapa)

ピノ・ノワールが有名で、日本人造り手のクスダ・ワインズが所在。

GIマーティンボロ、GIグラッド・ストーン、マスタートン(サブ)が有名。

 

【南島】

▶ マールボロ(Marlborough)

ニュージーランド最大の産地。ワイラウ・ヴァレー、ノーザン・カンタベリ ー、アワテレ・ヴァレーの3つのサブリージョンが存在する。

▶ ネルソン(Nelson)

▶ カンタベリー(Canterbury)

▶ セントラル・オタゴ

世界最南端でニュージーランドで最も標高が高い。国内で唯一半大陸性気候。 ピノ・ノワール国内生産量の約7割を占め、世界三大ピノ産地の一つ。

 

ノースランド、オークランド、ネルソンのみが西岸で残りは東岸