【第26回テキスト】チーズ・料理

チーズと料理

チーズの定義
を原料として乳酸菌や凝乳酵素などによって凝固させ、ホエイ(乳清)の一部を取り除いたもの、またはそれらを微生物で発酵・熟成させたもの。チーズはメソポタミア文明で誕生したと考えられている。ロワール川流域ではトゥール・ポワチエ間の戦いの際に、敗戦したイスラム教徒たちが置き去りにした山羊からシェーヴルを作るようになりシェーヴルの名産地となった。中世におけるチーズは庶民の食べ物であったが、ブリやロックフォールはシャルルマーニュ大帝などの上流階級や王侯貴族に愛されたチーズとして知られている。

 

チーズの分類

タイプ 名称(Fromage~) 概要
フレッシュ Frais(フレ) ホエイを排出しただけの、熟成していないつくりたて
白カビ Fleurie(フルーリー) ペニシリウム・カンディダムを噴霧、アンモニアが生成
ウォッシュ Lavee(ラヴェ) リネンス菌を混ぜ、表面を塩水もしくはお酒で洗い熟成させる
シェーヴル Chevre(シェーヴル) 雌山羊を意味する山羊乳製チーズ
青カビ Persillee(ペルシエ) ペニシリウム・ロックフォルティ菌、脂肪分解酵素
非加熱圧搾 Pressee non 40度以下にして製造する
加熱圧搾 Pressee コンテ、ボーフォールなどは53度
パルミジャーノは55度まで上げる
半加熱圧搾は40度以上50度未満
パスタフィラータ Pasta filata モッツァレラ、プロヴォローネ、
カチョカヴァロなど

 

チーズの法律
1952年に主要チーズ生産国8ヶ国がストレーザ協定を締結。1992年にEUが品質保証システムを創設。PDO(原産地呼称保護)、PGI(地理的表示保護)、TSG(伝統的特産品保証)に分かれる。
フランスではAOCでI.N.A.O.が管轄しており、現在45種類のチーズが認定されている。

 

各国のチーズ

フランス
チーズ名 タイプ 乳種
<ノルマンディー地方>
カマンベール・ド・ノルマンディー 白カビ
ヌーシャテル 白カビ
ポン・レヴェック ウォッシュ
サン・タンドレ 白カビ
<イル・ド・フランス地方>
ブリ・ド・モー 白カビ
<ロワール地方>
サント・モールド・トゥーレーヌ シェーヴル 山羊
ヴァランセ シェーヴル 山羊
シャヴィニョル シェーヴル 山羊
<シャラント・ポワトゥー地方>
シャビシュー・トゥ・ポワトゥー シェーヴル 山羊
<ティエラッシュ地方&フランドル地方>
ミモレット 非加熱圧搾
<アルザス&ロレーヌ地方>
マンステール ウォッシュ
<シャンパーニュ地方>
シャウルス 白カビ
ラングル ウォッシュ
<ブルゴーニュ地方>
エポワス ウォッシュ
ブリア・サヴァラン フレッシュ、白カビ
バラカ 白カビ
<ジュラ地方>
コンテ 加熱圧搾
モン・ドール ウォッシュ
<ローヌ地方>
ピコドン シェーヴル 山羊
<サヴォア地方>
ボーフォール 加熱圧搾
<オーヴェルニュ地方>
ブルー・ドーヴェルニュ 青カビ
フルム・ダンベール 青カビ
<ミディ・ピレネー地方>
ロックフォール 青カビ
ブルー・デ・コース 青カビ
<コルシカ島>
ブロッチュ ホエイフレッシュ 羊+山羊

 

イタリア
チーズ名 タイプ 乳種
<ピエモンテ州>
ラスケラ 非加熱圧搾
<ヴァッレ・ダオスタ州>
フォンティーナ 半非加熱圧搾
<ロンバルディア州>
ゴルゴンゾーラ 青カビ
タレッジョ ウォッシュ
<エミリア・ロマーニャ州>
パルミジャーノ・レッジャーノ 加熱圧搾
<ヴェネト州>
アジアーゴ 半加熱圧搾
<トスカーナ州>
ペコリーノ・トスカーノ 非加熱圧搾
<ラツィオ州>
モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ パスタフィラータ 水牛
<南部>
カチョカヴァッロ・シラーノ パスタフィラータ
<シチリア>
ラグザーノ パスタフィラータ

 

スペイン
チーズ名 タイプ 乳種
ケソ・マンチェゴ 非加熱圧搾
マオン・メノルカ 非加熱圧搾
ケソ・デ・ムルシア・アル・ビノ 非加熱圧搾 山羊
カブラレス 青カビ 混乳

 

その他の国
チーズ名 タイプ 乳種
<ポルトガル>
ケイジョ・セーラ・ダ・エストレーラ ソフト
<ベルギー>
フロマージュ・ド・エルヴ ウォッシュ
<イギリス>
チェダー・チーズ 非加熱圧搾
ブルー・スティルトン・チーズ 青カビ
<ギリシャ>
フェタ フレッシュ 羊+山羊
スイス
グリュイエール 加熱圧搾
スプリンツ 加熱圧搾
テット・ド・モワンヌ セミハード
ヴァリサー・ラクレット セミハード

 

 世界の食文化

【ドイツ】

料理名 概要
酢漬けのニシン

(ヘリング)

上面発酵ビールのケルシュ

リースリングのカビネット・トロッケン

アスパラガス

(シュパーゲル)

シルヴァーナー

ヴァイスブルグンダー

ジビエ シュペートブルグンダー(樽)

上等な辛口リースリング

キッシュ

(ツヴィーベルクーヘン)

濁り新種(フェダーヴァイサー)
ムール貝の白ワイン蒸 リヴァーナー、グラウブルグンダー

 

【オーストリア】

料理名 概要
フライドチキン(バックヘンドル) ゲミシュターサッツの白
カツレツ

(ヴィーナー・シュニッツェル)

ゲミシュターサッツの白
仔牛や牛肉のパプリカ煮込み

(グラーシュ)

グリューナー・フェルトリーナー

 

【フランス】

料理名 概要
肉と野菜の白ワイン蒸し煮
(ベックオフ)
アルザス
アルザス風薄焼きピザ
(タルト・フランベ)
レーズン入りブリオッシュ
(クグロフ)
ガチョウのフォア・グラ
(フォワ・グラ・ドワ)
ハムとパセリのゼリー寄せ
(ジャンボン・ペルシエ)
ブルゴーニュ
雄鶏の赤ワイン煮込み
(コック・オー・ヴァン)
牛肉の赤ワイン煮
(ブッフ・ブルギニョン)
チーズフォンデュ
(フォンデュ・ジュラシェンヌ)
ジュラ・サヴォワ
子羊の肩肉の白ワイン煮込み
(ドーブ・アヴィニョネーズ)
ローヌ
ウサギのテリーヌ
(テリーヌ・ド・ラパン)
ニース風サラダ
(サラド・ニソワーズ)
プロヴァンス
ブイヤベース
ラタトゥイユ
コルシカ風ブイヤベース
(アズィミヌ)
コルシカ島
白インゲン豆の煮込み(カスレ) ラングドック・ルーション
鴨のコンフィ
(コンフィ・ド・カナール)
南西地方(カオール)
仔猪の煮込み
(シヴェ・ド・マルカサン)
イルレギの赤
牛リブロース肉の炭火焼き
(アントルコート・ボルドレーズ)
メドック、オーメドック、グラーブ
八つ目うなぎの赤ワイン煮
(ランプロワ・ア・ラ・ボルドレーズ)
サンテミリオン、ポムロール
乳飲み仔羊(アニョー・ドレ) ポイヤック
カワカマスのブールブランソース
(ブロシェ・オ・ブール・ブラン)
ナント(ロワール)
リンゴのタルト(タルト・タタン) ロワール

 

【イタリア】

料理名 概要
バーニャカウダ ガヴィ(ピエモンテ)
卵入り手打ち細麺(タヤリン) バルバレスコ(ピエモンテ)
魚介と野菜のサラダ仕立て

(カッポン・マーグロ)

チンクエテッレ(リグーリア)
牛肉のハム(ブレザオラ) バルテリーナ(ロンバルディア)
サフラン風味のリゾット

(リゾット・アッラ・ミラネーゼ)

オルテルポ・パヴェーゼ

(ロンバルディア)

リンゴ、干しブドウの焼き菓子

(ストゥルーデル)

アルト・アディジェ
ヴェネツィア風仔牛のレバーソテー

(フェーガト・アッラ・ヴェネツィアーナ)

ヴァルポリチェッラ

(ヴェネト)

馬肉の煮込み

(パスティッサーダ・デ・カヴァル)

ヴァルポリチェッラ

(ヴェネト)

干し鱈のミルク煮込み

(バッカラ・アッラ・ヴェチェンティーナ)

ソアーヴェ

(ヴェネト)

サン・ダニエーレ産生ハム

(プロシュット・ディ・サンダニエーレ)

フリウリ
パルマ産生ハムのメロン添え

(プロシュット・エ・メローネ)

ランブルスコ(エミリア・ロマーニャ)
タリアテッレミートソース

(タリアテッレ・アッラ・ボロネーゼ)

サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ

(エミリア・ロマーニャ)

仔牛のカツレツボローニャ風

(コトレッタ・アッラ・ボロネーゼ)

サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ

(エミリア・ロマーニャ)

厚切りTボーンステーキ

(ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ)

キャンティ

(トスカーナ)

黒トリュフのスパゲッティ

(スパゲッティ・コン・タルトゥーフォ・ネーロ)

オルヴィエート・クラッシコ

(ウンブリア)

子豚の丸焼きハーブ風味

(ポルケッタ・アラ・ペルジーナ)

ウンヴリア
ピーマンとトマトで煮込んだ鶏肉

(ポッロ・アッラ・ロマーナ)

ラツィオ
キタッラのミートソース

(マッケローニ・アッラ・キタッラ)

モンテプルチアーノ・ダブルッツォ

(アブルッツォ)

カンポトストのモルタデッラ モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
タコのトマト煮込み

(ポルポ・アッラ・ルチアーナ)

グレコ・ディ・トゥーフォ

(カンパーニア)

仔牛ステーキのトマトソースがけ

(ビステッカ・アッラ・ルチアーナ)

タウラージ

(カンパーニア)

カポナータ エトナ・ビアンコ(シチリア)
魚介ソースのクスクス

(クスクス・ディ・ペッシェ)

シチリア
リコッタチーズのアイスケーキ

(カッサータ・シチリアーナ)

シチリア
からすみのパスタ(ボッタルガ) ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ