【第7回テキスト】ローヌ地方、ラングドック・ルーション地方

コート・デュ・ローヌ地方

 

【ローヌの特性】

ローヌ渓谷のぶどう畑はローマ時代に交通の所要として栄えたヴィエンヌから、14世紀に法王庁が置かれたアヴィニョンまでの南北200kmのローヌ川の両岸に広がる。ローヌ地方は北部と南部に分かれており、北部はセプタントリオナル、南部はメリディオナルという。

北部は大陸性気候、南部は地中海性気候となりミストラルと呼ばれる冷たく乾燥した風がぶどう栽培に大きく影響している。

 

【セプタントリオナルの主要AOC】

AOC 生産色 概要
コート・デュ・ローヌ 赤・白・ロゼ ローヌワインの約50%
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ 赤・白・ロゼ

 

セプタントリオナル(北部)

【セプタントリオナルの主要ぶどう品種】

白ぶどう 黒ぶどう
ヴィオニエ シラー=セリーヌ
ルーサンヌ
マルサンヌ

 

【セプタントリオナルの主要AOC】

AOC 生産色 概要
コート・ロティ シラー80%以上

ヴィオニエ20%以下

コンドリュ ヴィオニエ
シャトー・グリエ 4haと、ローヌ最小面積
サン・ジョセフ 赤・白 シラー90%以上

マルサンヌ・ルーサンヌ10%以下

エルミタージュ 赤・白 シラー85%以上

マルサンヌ・ルーサンヌ15%以下

エルミタージュ(藁) 白(甘) 45日以上の陰干し
クローズ・エルミタージュ 赤・白 シラー85%以上

マルサンヌ・ルーサンヌ15%以下

コルナス シラー
サン・ペレイ マルサンヌ、ルーサンヌ
クレレット・ド・ディー 白泡 クレレット主体、瓶内二次発酵
クレマン・ド・ディー 白泡 クレレット主体、瓶内二次発酵
コトー・ド・ディー クレレット
シャティヨン・アン・ディオア 赤・白・ロゼ 赤・ロゼはガメイ主体

白はアリゴテとシャルドネ

クローズ・エルミタージュが北部では最大

 

メリディオナル(南部)

【メリディオナルの主要ぶどう品種】

白ぶどう 黒ぶどう
グルナッシュ・ブラン グルナッシュ
ルーサンヌ
マルサンヌ
クレレット

 

【メリディオナルの主要AOC】

AOC 生産色 概要
タヴェル ロゼ グルナッシュ、フランス三大ロゼ
ボーム・ド・ヴニーズ
ヴァンソーヴル
ラストー VDN、ランシオ有り
シャトーヌフ・デュ・パプ 赤・白 ※別途記載
ケランヌ 赤・白 新しく2016年に認められた
ジゴンダス 赤・ロゼ グルナッシュ50%以上
グリニャン・レ・ザデマール 赤・白・ロゼ コトー・デュ・トリカスタン
ヴァケラス 赤・白・ロゼ
リラック 赤・白・ロゼ
ヴァントー 赤・白・ロゼ
リュベロン 赤・白・ロゼ
コスティエール・ド・ニム 赤・白・ロゼ ローヌで最南端
ミュスカ・ド・ボーム・ド・

ヴニーズ

赤・白・ロゼ VDNですべて甘口

 

【シャトーヌフ・デュ・パプ】

シャトーヌフ・デュ・パプとは「法王の新しい城」という意味で、小石を含む土壌でぶどうを栽培する。使用可能品種は13種あり、そのうち何種類~全種を混乗して造られる。

 

【使用可能品種】

白ぶどう 黒ぶどう
クレレット グルナッシュ
ブールブーラン シラー
ルーサンヌ ムールヴェドル
ピクプール サンソー
ピカルダン クーノワーズ
ヴァカレーズ
ミュスカルダン
テッレ・ノワール

マルサンヌ、ヴィオニエ、カリニャンは認められていない

 

 

ラングドック・ルーション地方

 

【ラングドックの特性】

ラングドック地方は地中海独特の石灰岩の雑木林地帯(ガリッグ)が広がる。

生産ワインのほとんどが赤ワインであり、フランス最大のワイン産地

地中海の北からモンペリエ、ベジェ、ナルボンヌ、カルカッソンヌと広がる。

 

【ラングドックの階級】

階級 名称
並級 AOCラングドック
上級 グラン・ヴァン・ラングドック
最上級 クリュ・デュ・ラングドック

 

【ラングドックの主要ぶどう品種】

白ぶどう 黒ぶどう
グルナッシュ・ブラン グルナッシュ
ルーサンヌ ムールヴェドル
マルサンヌ サンソー
シラー
カリニャン

 

【ラングドックの主要AOC】

AOC 生産職 備考
ラングドック 赤・白・ロゼ 広域
モンペリエ地域
テラス・デュ・ラルザック 最新、G.V.L
ラ・クラブ 赤・白 C.d.L.
ピクプール・ド・ピネ G.V.L
ベジェ地域
ミネルヴォア 赤・ロゼ G.V.L
フォジェール 赤・ロゼ C.d.L.
サンシニアン 赤・ロゼ G.V.L
※上記AOCの後ろにコミューン名が付けば生産色は「赤のみ」になる
カルカッソンヌ地域
リムー 赤・白 メルロー、G.V.L
ブランケット・ド・リムー 白(泡) 瓶内二次発酵、モーザック
カバルデス 赤・ロゼ G.V.L
マルペール 赤・ロゼ G.V.L
ナルボンヌ地域
フィトゥー カリニャン、G.V.L
コルビエール 赤・ロゼ G.V.L

 

【ルーションの特性】

ルーション地方のワイン産地は、ラングドックのナルボンヌからさらに地中海沿いを南に下ったペルピニャンを中心とする産地である。ピレネー山脈を越えるとスペインで、白ぶどうはマカブー、黒ぶどうはグルナッシュとスペイン系。

 

【ルーションの主要AOC】

AOC 生産職 備考
コート・デュ・ルーション 赤・白・ロゼ ※1
コリウール(collioure) 赤・白・ロゼ 2品種以上を混乗
モーリィ(Maury) 赤・VDN(赤・白)
バニュルス(Banyuls) VDN(赤・白・ロゼ)
バニュルス・グラン・クリュ VDN(赤) ※2
リヴザルト(Rivesaltes) VDN(赤・白)
ミュスカ・ド・リヴザルト VDN(白) ※3

※1 後ろにコミューン名が付くと生産可能色は赤のみとなる

※2 グルナッシュを75%以上、最低30ヶ月以上熟成義務

※3 新酒をミュスカ・ド・ノエルと呼ぶ(11月第3木曜~翌年1月末)

※  リヴザルトとミュスカ~には酸素と接触せずに3ヶ月以上瓶内で還元的熟成を行うグレナ(Grenat)、酸化的熟成のアンブレ(Ambre)ティユレ(Tuile)がある。